輪るピングドラム 14話
ゆりの車での疾走シーンとか、無条件で鳳暁生のあのシーンを思い出してしまって困る・・・。
意外な人も絡んできて新たな展開に。旅館の廊下に蛸の絵が飾ってあって、嫌な予感がしてたらその通りに。
運命に従うもの、抗うものが明示的に描かれてきています。
運命を比喩するものとして、桃果・家族・事件などがキーワードになるのかな。
運命とか家族とかを題材にしたこの手の作品を見ると
「仁義なんていうものは悪党仲間の安全保障条約さ」
という言葉を思い出します。「仁義」。逆らえない絶対的なパワーのようなものを感じる言葉ですよね。
面倒なことを包括してしまう「特別な言葉」はたくさんありますが、そんな言葉の代表が「運命」「家族」だったりします。
そんな言葉の持つ絶対的な先入観から解放されることでいろいろな選択肢が生まれてきます。
新たなものが見えるのかもしれないし、変わらないものしか見えないかもしれない。また、あえて見ないのかもしれない。
結果はどうなるかわかりませんが、そういったものからの解放状態に進むという選択自体に価値があるのだと思います。
「運命」という言葉からどのように解放されて、そして物語はどの方向に進んでいくのか?
価値観からの解放をテーマにすることが多い寺山系の演劇を見るような、そんな楽しみができる作品です。
それにしても作品中のARBのカバー、絶品ですね。